1月3日
2010年1月3日

「 神の秘められた計画 」

イザヤ書60:1‐7 エフェソの信徒への手紙3:1 - 13


 新しい年の初め、主の民に与えられている特別な恵みと使命について、エフェソの

信徒への手紙が告げる言葉、「平和の福音」を聞きましょう。ここには、「あなたが

た異邦人のために囚人となっているわたしパウロは・・・」という衝撃的な書き出し

に始まって、異邦人伝道を使命とするパウロの強烈な使命感と、その使命とは、永遠

の神の計画が今初めて主イエス・キリストにより、聖霊の働きにより、明らかにされ

実現されたものであることが繰り返し言葉を換えて語られています。その実現された

神の計画とは、「異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて約束されたものを

わたしたちと一緒に受け継ぐ者、同じ体に属する者、同じ約束に与る者となる」とい

うこと、したがって、「わたしたち(ユダヤ人も異邦人も)確信を持って大胆に神に

近づくことができる」ということです。ここに述べられている三つの「同じものとさ

れたこと」が神の永遠の計画、これまで秘められていたが、今初めて明らかにされた

こととして、語られているのです。

 かえりみて、わたしたちのことを考えますと、わたしたちは、間違いなく、ここに

語られている「異邦人」であったわけで、わたしたちが当たり前のように主の日に礼

拝をしていることは、これほどの不思議なこと、神秘の実現であることにどれほど自

覚しているかを考えさせられます。わたしたちが「キリストにあって、福音を通して」

主のものとされ、「共に命を相続する者、共にひとつの体を形成し、共に約束を受け

継ぐ者」とされていることは、本来ありえないほどの遠い者を近くに引き寄せて下さ

ったことによるのであり、そのために、神の啓示を受けた人々が特別な使命を担って

労苦し、伝えてくださったことによることを忘れることはできません。また、わたし

たちがこの宝を受け継ぎ、伝えて行く時、福音を伝える対象、出会うべき人について

も教えられます。福音が持っている本質的な性格は、近い人、同質の人、同じ言葉で

通じあう人ではなく、遠い人、文化も言語も、感覚も、宗教でさえも違う人と出会わ

せ、その人こそ、主イエス・キリストの福音を通して神の計画に従って、同じ者とさ

れるのです。これこそ、「平和の福音」の実現する姿であるのは確かです。

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