5月4日
2014年5月4日

「 三位一体の神 」

申命記 6:4 ; コリントの信徒への手紙二 13:13


『ハイデルベルク信仰問答』

 問い24:「これらの箇条はどのように分けられますか。」 

 答え:「三つです。第1は、父である神とわたしの創造について、第二に、御子であ

る神とわたしたちの救いについて、第三は、聖霊とわたしたちが聖なる者になることに

ついてです。」

 問い25:「神の存在の本質は唯一であるはずなのに、どうして父・御子・聖霊と三

つになると言われるのですか。」

 答え:「それは、神ご自身が御言葉においてそのようにご自身を啓示しておられるか

らなのです。これらの異なる三つの位格が唯一の真の永遠の神を現しているのです。」

 使徒信条にしても、ニケヤ信条にしても、使徒たちが伝え、聖書が証しし、初代のキ

リスト者たちが殉教の死を超えて証しした信仰、キリスト教の基本の信仰を表している

信仰告白は、唯一の神が父・御子・聖霊の三つの位格においてご自身を現している神で

あるという不思議な矛盾をそのままに告白しています。それによって、わたしたちの命

の創造者、罪と悲惨からの救済者、命の回復と聖なる者へと成長させてくださる方は、

唯一の神であると共に、父・子・聖霊の神の働きと交わりの中にわたしたちを招いてく

ださることを言い表しているのです。これによって、怒りと裁きの旧約の神と新約のキ

リストによる救いの神が別の神であるといった誤りや、善の神と悪の神の抗争によって

この世界が動かされているといった二元論、また、この世の肉の世界を支配するものと

霊の世界を支配するものとを分けるといった誤りを正して、御言葉によって啓示される

「唯一の・真の・永遠の神」の本質を表しています。「三位一体」という言葉は聖書の

どこにも見当たりませんが、いたるところに神への賛美や祈りの対象としての神につい

て語られるところで三位一体の定式が現れるのです。

 わたしたちの信仰は、わたしたちがどのように神を信じるか、人間の態度や気持が中

心になるのではありません。精神的な機能や心理的効果、敬虔な心の状態、何か不気味

なものへの恐れ、崇高なものへの畏れ、等でもなく、わたしたちの主、イエス・キリス

トにおいてご自身を啓示してくださった神、主イエスにおいてわたしたちに出会ってく

ださる神への信頼に根拠があります。


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