1月4日
2015年1月11日

「 聖霊なる神について 」

ヨエル書 3:1-5 ヨハネによる福音書 14:15-27


『ハイデルベルク信仰問答』

 問い53:「聖霊についてあなたはどのように信じますか。」

 答え:「第一に、聖霊は御父と御子と共に、同じく永遠の神であられるということ、

    第二に、聖霊はわたしたちにも与えられており、まことの信仰によってキリ

    ストとそのすべての救いの御業にわたしたちもあずからせ、慰めを与えてく

    ださり、永遠にわたしたちと共にいつもいてくださるということです。」

 ハイハイデルベルク信仰問答の使徒信条解説の第三部は聖霊の働きについてです。

教会で語られる言葉のうちで「聖霊」という言葉が一番分かり難いと思う人は多いと

思います。目に見えない、あるようなないような、幽霊や心霊現象のような何か気味

の悪いものを連想させます。しかし、また、一旦聖霊という言葉を使い慣れると、な

んでも聖霊の働きにしてしまい、あまりにも手軽に使ってしまう言葉でもあります。

聖霊について知るべき肝心のことは何かをこの問答は簡潔によく伝えています。

 聖書において語られ教会において信じられ告白される聖霊とは、「御父と御子と共

に永遠の神であられるということ」と、三位一体の神の一位格としての聖霊と捉える

ことが第一のこととされます。ニケヤ信条では「聖霊は主、命の与え主であり、父と

子から出て、父と子と共に礼拝され、共に栄光を帰せられます」と、その主であり神

である本質が明らかにされます。聖霊は単に霊感を与える道具や手段ではなく礼拝と

祈りの対象です。ヨハネ福音書の最初の荘重な序言「初めに言があった・・」以下の

「言」を「聖霊」に置き換えて見ると、その本質をよくとらえることができます。た

だ、「言は肉となってわたしたちの間に宿られた」(14節)は、聖霊には適合しません。

聖霊は御子・イエス・キリストの霊であり、主イエスの救いの御業を、わたしたちの

内にまで届けて、その命によってわたしたちを生かしてくださる方だからです。ヨハ

ネ福音書では、聖霊はキリストとは別に父から遣わされる「弁護者」として、「あな

たがたにすべてを教え、わたしが語ったことをことごとく思い出させてくださる」と

か、「真理の霊」として「真理についてことごとく悟らせる」と語られています。今

生きて、わが内に働く神です。


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