今朝1月6日は教団の教会暦による公現日・栄光祭に当たります。主の栄光が全世
界に示されたという意味で公現日と称し、また栄光祭、エピファニーとも言われま
す。東方から星の導きによって占星術の学者たちが幼子イエスを訪れたことを記念
する日でもあります。
私たちの教会はカトリックから分かれたプロテスタントですから、その伝統にし
たがって12月25日をクリスマスとしていますが、さらに東の方に展開して形成され
た東方教会では、この1月6日にクリスマスを祝います。12月25日が「ユダヤ人のク
リスマス」で、1月6日は「異邦人のクリスマス」ということになるのではないでし
ょうか。
申命記16章1節に「アビブの月を守り、あなたの神、主の過越祭を祝いなさい」と
あります。アビブの月はイスラエルの正月であります。イスラエルはこの時期に
「あなたの神、主の過越祭を祝いなさい」と命じられました。出エジプトによって
主の救いの御業がなされたのはアビブの月です。毎年アビブの月に課せられたのは
出エジプトによる神の御業を思い起こすことでした。
また新約聖書には独り子イエス・キリストの誕生、救い主としての公生涯、特に
その十字架と復活において、顕された神の大いなる御業が示されています。私たち
は大きな歴史の流れの中で主の御旨を読み取るよう求められています。
今日示された新約聖書ルカ2章41〜52節には少年イエスのエルサレム訪問の出来
事を通して、一層深く強い神との愛の絆が示されています。49節の「どうしてわた
しを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前なことだというこ
とを、知らなかったのですか」という言葉は父なる神とイエスとの関係を明確に顕
しています。新年にエルサレムの神殿に詣で過越祭に参加した少年イエスが「わた
しが自分の父の家にいるのは当たり前だ」との言葉から主イエスの公生涯すべてが
読み取れます。
出エジプトの出来事、少年イエスのエルサレム訪問の記事を通して神の深い御旨
を学ぶことができました。この新しい一年をひたすら御言葉に聴き従っていく者と
してくださるよう祈り願う者です。
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