1章の3節までは「序=前置き」でしたが、この4節からいよいよ本論に入っ
てきます。
多くのテレビのドラマや映画でもそうですが、最初はまずその主人公や主な
登場人物が紹介されます。この黙示録も同じです。まず「ヨハネ」という名前
から始まります。イエス様の12弟子の一人のヨハネ(ヨハネ福音書の著者)
であるとも考えられます。少なくともイエス様の言葉と証し(=十字架の死と
復活)を目撃した人物でした。彼は伝道者・牧者として「アジア州(=今のト
ルコ)にある七つの教会」を牧会していました。しかし、今や迫害を受け、牢
獄に囚われの身となっていたのでした。故に牢獄から七つの教会に向けて書き
送った手紙がこの『ヨハネの黙示録』なのでした。
ただ、その次に「今おられ、かつておられ、やがて来られる方(中略)地上
の王たちの支配者、イエス・キリストから」とイエス様への説明が長く続きま
す。このことはまさに真の主人公はイエス様であることを実は示しているので
す。ヨハネは、このイエス・キリストから言葉と幻を与えられてこの黙示録を
記しただけなのだと。故に1章1節から「イエス・キリストの黙示」と始まっ
ているのです。
5節後半からは、このイエス様が私たちに為して下さった恵みが挙げられて
います。即ち「わたしたちを愛し、御自分の血によって罪から解放し、わたし
たちを王(=天のみ国の世継ぎ)とし、神に仕える祭司(=礼拝に加われる者)
としてくださった」と。まさに今の私たちの姿と信仰そのものです。キリスト
の私たちへの「愛」は変わらないのですから!
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