ティアティラの教会はそれほど大きな規模ではなかったと思われます。故に、
その教会を経済的にも人的にも支えていたイゼベルという女性のすることを周
囲にいた教会員たちは「大目に見て」しまい、彼女の言う通り、したい放題に
させたのでした。その結果、彼女は自分が特別な存在であると思うようになり
「自ら預言者と称して、わたし(=イエス様)の僕たちを教え、惑わした」の
でした。彼女は「いわゆる奥深い秘密」を教えていたとあります。おそらく、
自分は特別な奥義を開いた、特別な人間になったと吹聴し、他の信者たちにも
その奥義に達して自分のような特別な存在になりたいなら、私の言うことや教
えに従えと惑わしていたのです。イエス様はその行為は決して赦さないとここ
で言われています。
おおよそキリスト教の異端とされる宗教はほとんどこのパターンと言い得ま
す。自分は最後の預言者だという人間=教祖が現われて、人々に特別な人間に
なれると言い、そのためにはイエス様の言葉や聖書だけでは不十分で、自分の
教えに従うことが必要だと惑わすのです。そして特別な修行や過酷な奉仕を信
者に命じるのです。
それに対してイエス様は「わたしは、あなたがたに別の重荷を負わせない」
と言われています。何か特別な奥義や秘義など存在しない、むしろ大事なこと
は「ただ、わたしが行くときまで、今持っているものを固く守れ」と。それが
真の「勝利を得る者」となるのだと!
時として、私たちも何か特別な人間になれる、なりたいという誘惑に駆られ
ることがあります。特別な信仰を持てるという人々の集まりや団体に誘われる
ことも。しかしイエス様の言葉や聖書以外に、特別な教えや修行をしなければ
救われないと説く者や団体は《危ない》のです。それは結局、自分たちを特別
だと見てもらいたい者たちの《騙しのトリック》です。気を付けましょう!
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